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経営分析の基本

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経営分析の基本について



経営分析の大切なことは分析で得られた数値を実際の企業経営にどう活用していくかという点です。また、過去の経営数値の分析だけでなく、将来の経営数値の予測にも活用することが出来ます。

1.収益性分析とは



◎総資本を使って、会社がどれくらい利益を上げたのかを見る。

収益性とは、投資した資金でいくらの利益を生んだかということを見るものです。

総資産経常利益率(%)=経常利益÷総資産(総資本)X100

2.総資産経常利益率(ROA)とは



◎売上高経常利益率と総資産回転率の2つに分解できる。

ROAを2つの要素に分解して調べることでROAを決定する具体的な要因を
調べることが大切です。

A.売上高経常利益率(%)=経常利益÷売上高X100
B.総資産回転率(回)=売上高÷総資産

AXB=総資産経常利益率(ROA)(%)

ROAを高めるためには
(1)売上から生まれる経常利益の割合を多くする(高付加価値経営をめざす)
(2)売上数量、売上金額を重視した営業体制をとる
(3)少ない資産で大きな売上を目指す

3.株主資本利益率(ROE)で何がわかるのか?



◎株主が出資した資金でどれだけの利益を上げたかがわかる。

株主の最大の関心事は配当金の受け取りです。会社に利益が出なければ配当金を受け取ることができません。株主資本に対して、どれくらいの利益が出ているかを示す株主資本利益率(ROE:Return On Equity)が、株主にとってはたいへん重要になります。

当期純利益(税引後利益)÷株主資本X100

ROEは、株主のお金を使ってどれだけの利益を上げているのかをみる指標

4.売上高利益率には色々な種類があります



◎売上高総利益率は、各業種や業態の特徴が表れる指標です。

利益には売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、
当期純利益の5種類があります。

売上高に対するこれらの各利益の割合を、「売上総利益率」「売上高営業利益率」
「売上高経常利益率」「売上高税引前当期純利益率」「売上高当期純利益率」といいます。

この中で、各業種や業態の特徴がよく表れるのは、売上総利益の売上高に対する割合である
売上総利益率(粗利益率)です。

「売上高営業利益率」は、売上高から売上原価と人件費や通信費などの販売管理費を引いた
営業利益の売上高に対する割合です。この数値が大きいほど本業の収益力が高いといえます。

「売上高経常利益率」は、営業利益から支払利息などの金融費用を引いた経常利益の売上高に対する割合で、会社の資金調達の良しあしが反映されてきます。借入金が多額な会社は、売上高営業利益率が大きくても、売上高経常利益率が低くなります。売上高経常利益率は、粗利益率や営業利益率の大小が影響してきますので、会社の総合的な収益力を見る指標としてよく利用されます。

5.総資産回転率とは何でしょう?



◎「1年間に総資産の何倍の売上を上げたのか」を知る指標

売上高÷総資産=総資産回転率(回)で表す

総資産回転率が大きいということは、少ない投資(資産)で、より多くの売上を上げたということですから、資産を有効に利用し、それだけ収益性が高いということになります。

回転率を上げるためには、一定の総資産で多くの売上を上げてもいいですし、資産を減らして一定の売上を確保する場合でも回転率は向上します。分子の売上を多くするか、分母の総資産を在庫圧縮、遊休資産の処分などで少なくすればよいのです。

6.回転率と回転日数について



◎回転率は大きいほどよい、回転日数は小さいほどよい。

総資産回転率(回)は、回数が大きければ大いほど、調達した資本を効率よく使って売上を上げたことを示しています。

総資産回転率は、売上高÷総資産で計算できますが、分母をそれぞれ在庫や売上債権、固定資産などに入れ替えますと、在庫回転率、売上債権回転率、固定資産回転率が算出できます。

☆回転率と回転日数の関係について

たとえば、在庫回転率が50回ということは年間で50回、在庫が入れ替わるということです。年間で50回転すると、1回転あたりにかかる日数は365日÷50回=7.3日ということになります。

この7.3日が、回転日数です。回転日数は、小さければ小さいほどよいのです。回転日数が小さいほど、年間の在庫回転数は高くなるためです。回転率と回転日数の関係は、次の式で算出できます。

365日÷回転率(回)=回転日数(日)

7.企業コスト負担率について



◎販売費及び一般管理費と金融費用の合計のことです。

売上高を伸ばす方法には、販売数量を増加するか、価格を引き上げるかの二つがあります。

しかし、価格を高くしすぎるとふつうは販売数量が減り、売上高も減少してしまいます。

企業コストとは、販売費及び一般管理費(販管費)と金融費用(支払利息+支払割引料-受取利息)の合計のことです。

これらの企業コストの売上高に占める割合(企業コスト負担率)が高いと、利益が出にくい体質になってしまいます。

企業コストの割合(企業コスト負担率)が25%ある企業は、5%の売上高経常利益率を上げるには、30%以上の粗利益率を考慮に入れて価格設定をする必要があります。企業コスト負担率が15%の会社は5%の売上高経常利益率を上げるためには、20%位の粗利益率を考え価格設定をすることになります。

このように、高コスト体質の会社の場合は、価格設定の際の粗利益率を高めに設定する必要があります。価格競争力をつけるためには、企業コストを削減し企業コスト負担率を引き下げることが必須になります。そのためには、販管費(販売員の給与、広告宣伝費、光熱費、交通費、通信費など)や支払利息を減らす必要があります。


8.全体の粗利益率を知る方法について



◎商品ごとの粗利益率と売上構成比を掛け、その合計で算出する。

(例)ある企業の商品別の利益率を分析してみましょう。

商品Dを値下げして売上増を計画する場合

商品売上高粗利益粗利益率売上構成比粗利貢献度
30,0009,00030%37%11.1%
22,5006,80030%27%8.1%
16,8004,00024%20%4.8%
13,000 4,000 31%16%5.0%
合計82,300100%29%



値下げによって売上高は増加しますが粗利益率は下がります。

商品売上高粗利益粗利益率売上構成比粗利貢献度
30,0009,00030%35%10.5%
22,5006,80030%26%7.8%
16,8004,00024%20%4.8%
16,000 4,000 25%19%4.8%
合計85,300100%27.9%




粗利益率に売上構成比を乗じた値が全社の粗利益率への粗利貢献度を示しています。

粗利貢献度は、個別商品の粗利益への貢献度の算出方法

1.各商品の粗利益率(各商品の粗利益÷各商品の売上高)を算出する。
2.各商品の売上構成比(各商品の売上高÷全社の売上高)を算定する。
3.1.2.で算出した両方の数値を掛け、各商品の粗利貢献度を算出する。
4.各商品の粗り貢献度を合計すると全社の粗利益率がわかります。


9.損益分岐点の売上高の求め方



◎コスト(費用)を回収できる売上高を指します。

あるカレーの店で、毎月、店舗の家賃が40万円、パート・アルバイト代15万円、広告費、厨房や店舗維持費など、その他の経費が毎月25万円かかる場合。カレー1皿800円、材料費は1皿200円です。以上の条件で利益を出すためには毎月カレーを何皿販売しないといけないでしょうか。

(1)毎月の固定的な経費を算定します。
家賃40万円+パート・アルバイト代15万円+その他経費25万円=80万円
(2)1皿販売すると、いくらの粗利益が出るかを計算します。
800円-200円=600円<1皿当たりの粗利益>
(3)何皿販売すれば、粗利益の合計が、毎月の固定的な経費と同じになるかを計算します。
80万円÷600円=1334皿

つまり、1334皿販売すれば毎月の経費80万円を支払うための粗利益を得ることができるとわかります。

すなわち、80万円-(1334皿X600円)=0となり、利益は出ていません。この場合の売上高1334皿X800円=1,067,200円が損益分岐点(BEP:Break Even Point)の売上高になります。

損益分岐点の売上高とは、「経費を回収できる売上高のこと」です。
月に1334皿販売して、初めてその月の経費を回収できるわけです。

損益分岐点の売上高とは、利益がゼロとなる売上高のことでもあるわけです。


10.固定費、変動費、限界利益をわかろう



◎損益分岐点の売上高を把握するときに不可欠の数字

固定費は、売上高に関係なく発生する費用

損益分岐点の売上高を把握する場合、費用を固定費と変動費に分類し、さらに限界利益という利益の考え方を理解しておく必要があります。

前出のカレー店の例で考えてみましょう。
店舗の家賃は40万円、
パート・アルバイト代は15万円、
広告費、厨房や店舗維持費など、その他の経費が毎月25万円

これらの費用は売上の多い少ないにかかわらず、
毎月一定額がかかります。

このように、売上とは関係なく発生する費用を固定費といいます。
給与などの人件費、減価償却費、賃貸料、リース料などの
ほとんどの費用が固定費です。

変動費は、売上高の増加に伴って変動する費用のこと

固定費に対して、変動費というのはたとえば材料費のことです。
材料費は、カレー1皿で200円、2皿で400円・・・・10皿で2,000円というように、
売上が増えるに従って変動するため変動費と呼ばれます。

原材料費のほかに、燃料費、運送・配達費、梱包費、外注加工費などが、
変動費としてあげられます。

限界利益とは売上高から変動費を引いたもの

限界利益とは、カレー1皿売るごとに稼げる利益のことです。
カレー1皿800円(売価)-200円(材料費)=600円(限界利益)

つまり、売上高-変動費=限界利益ということです。
限界利益は、カレー2皿なら600円X2皿=1,200円、
3皿なら600円X3皿=1,800円と、売上とともに増えて行く利益です。


11.損益分岐点は業種によって異なる



◎製造業は固定費の割合(固定費比率)が高い

製造業やサービス業などは、売上高に占める固定費の割合(固定費比率)が高いのに対して、卸売業は、売上高に占める変動費の割合(変動費比率)が高いという特徴があります。

固定費とは、売上の増減にかかわらず、毎月一定額かかる費用のことです。代表的な固定費は、人件費や減価償却費、賃貸料、リース料などの設備関連費用です。

変動は、売上の増減に伴って、増えたり減ったりする(変動する)費用です。代表的な変動費は、原材料費、商品仕入れ(売上原価)、外注加工費、運送・配達費などです。製造業の場合、工場の機械装置などの減価償却費と工場労働者の人件費(労務費という)が大きな割合を占めています。生産設備や労働者をおおぜい雇っているため固定費が多くなります。運輸・通信、飲食などのサービス業は労働集約的な業種なので、人件費のウエートが大きくなり、固定費比率が高くなります。

他方、卸売業のような仲介手数料を主な収益源とする場合は、利益率(売上に対する利益の割合)は低くなる傾向があります。そのため、販売数量をできるだけ増やすことで、利益額を確保する必要があるので薄利多売になります。人件費も売上に対してあまりかけることはできません。

費用のうち、売上原価(仕入原価)と配達費の割合が大きくなり、変動費比率が高くなります。


12.変動損益計算書とは?



◎費用を固定費と変動費に分けてつくった損益計算書のこと

変動利益計算書があれば、損益分岐点の売上高がわかる

通常のP/Lは、コストである固定費と変動費が混在して計算されています。これに対して、コスト(費用)を固定費と変動費に分けて作成した損益計算書のことを変動損益計算書といいます。

製造業では、製造原価(工場で発生する費用など)のうち材料費と外注加工費を変動費とし、それ以外の製造原価は固定費とします。

販売費及び一般管理費(販管費)では、配達費を変動費として、それ以外を固定費とします。このようにして変動損益計算書を作成すると、固定費と変動費がわかりますので、損益分岐点の売上高を計算することができます。

数期分の変動損益計算書をみて傾向をチェックする

損益分岐点の売上高=固定費÷限界利益率ですので、2~3期分の変動損益計算書を並べて比較してみれば、損益分岐点の傾向を知ることができます。

変動損益計算書は、管理者、経営者にとって、たいへん役に立つマネージメント指標です。


13.経営安全額が大きいほど、赤字になる可能性は低い



◎経営安全額を売上高で割ったものが経営安全率

実際の売上高と損益分岐点売上高の差が経営安全額

損益分岐点の売上高とは、その売上高までは利益がゼロということです。
これを応用して、現在の売上高がどの位下がったら赤字になるのかを判断できます。

現在の売上高が100億円で、損益分岐点売上高が80億円の場合、その差額は20億円です。この20億円が経営安全額です。売上高が20億円分だけ損益分岐点売上高を上回っているために、赤字にならずに「安全な経営」ができているからです。

経営安全額=売上高ー損益分岐点売上高

人件費などの固定費が増えて(損益分岐点売上高の公式の分子が大きくなり)、損益分岐点売上高が90億円となったすると、実際の売上高が100億円のままであれば、経営安全額は10億円に下がって、赤字になる可能性が高くなったといえます。

この経営安全額をパーセント(率)で表したものが経営安全率です。

経営安全率(%)=経営安全額÷売上高×100

売上高が100億円、損益分岐点売上高が80億円の企業の場合は
20億円(経営安全額)÷100億円(売上高)×100=20%

つまり、現在よりも売上高の減少が20%以内なら赤字にはならないということです。但し、変動費比率、固定費比率の割合が変わらないという場合です。

経営安全率の数値が大きければ大きいほど赤字になる可能性は低いといえます。

◎経営安全率を高めるには限界利益率の引き上げがポイント

経営安全率を高めるためには、どうすればいいのでしょう。
そのためには、損益分岐点の位置(損益分岐点売上高÷売上高x100=損益分岐点比率(%))がもっと低くなるようにすることです。

損益分岐点の位置を低めるためには、

●売上高を増加させる
●固定費を削減する
●変動費比率を低下させる
●限界利益率を引き上げる

などが必要です。

売上高を増加させる一番簡単な方法は、価格の引き上げをすること。
しかし、値上げは、販売数量の減少にもつながりますから、その決定は慎重に行う必要があります。

固定費(従業員やアルバイト代などの人件費、広告宣伝費、店舗や事務所の賃借料、設備店舗維持費など)を削減するためには、給与やボーナスのカット、リストラや生産設備のスリム化などの方法があります。

変動費比率(原材料費、仕入原価、外注加工費、配達費など)の低減には、原材料の仕入単価を引き下げる、原材料のムダ(ロス)をなくす、外注を減らす、物流・配送を効率化することなどが考えられます。

それでは、限界利益率をアップするには、どうすればいいでしょうか。
売上高から変動費を引いたものが限界利益です。たとえば、値上げしなくても変動費比率を引き下げれば、限界利益率は高くなります。

競争力のある商品やサービスを開発して、高い価格でも売れるようにする戦略が必要です。限界利益率の引き上げは、企業戦略そのものです。


14.損益分岐点の売上高の求め方



皆さんの会社の損益分岐点の売上高を求める手順は下記の通りです。

14. ◎損益分岐点の算出手順
(1)変動費を算出する
(2)変動費÷売上高=変動費比率を計算する
(3)1-変動費比率=限界利益率を計算する
(4)変動費以外を固定費に集計する
(5)損益分岐点の売上高などを計算する

これら一連の計算は、エクセルなど表計算ソフトを利用すれば
簡単にできますので、お試しください。

15.来期の予算達成に必要な目標売上高の策定方法



◎目標利益を達成するために必要な売上高の求めます。
利益計画には、目標売上高が欠かせません。

損益分岐点の考え方を応用して、来期の予算を達成するために必要な売上高(目標売上高)を求める方法について説明します。

目標売上高とは、目標利益を達成するために必要な売上高のことです。目標売上高を求める公式は以下のとおりです。

目標売上高=(来期の目標固定費+来期の目標利益)÷予定限界利益率

求める手順は
<はじめに、目標固定費の総額を計画する>
固定費は、①人件費、②設備費、③支払い利息(金融費用)④その他の固定費の4つに分類します。

①人件費については、社員の昇給率、賞与月数などから予定人件費を決めます。
②設備費は、設備投資計画などから、減価償却費やリース料、賃貸料などの設備費を割り出して計算します。
③支払い利息と④その他の固定費については、前年度の伸び率などを利用して大まかに決定します。

<目標利益を計画する>
次に目標利益ですが、これは、配当金や役員賞与の支払い予定や総資産経営利益率(ROA)などから逆算して決定します。

<限界利益率を求める>
限界利益とは、売上高ー変動費のことです。限界利益率は、限界利益÷売上高で求めます。

会社の商品群を、A商品、B商品、C商品などの商品グループごとに分類し、それぞれの売上高、変動費、限界利益を割り出します。これで商品グループごとの限界利益率がわかります。商品グループごとの限界利益率に売り上げ構成比を乗じた値(粗利貢献度)の合計が、全社の限界利益率になります。





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